私の出身地である和歌山県では、どこにいても必ず山や森を目にすることができました。
そして、どこへ行くにも山を越えなければならない環境でした。
そんな山や森は私の日常の一部であり、
当たり前すぎて特に意識することもなく過ごしていました。
その後、私はデンマークの南ユランで4ヶ月間を過ごす機会を得ました。
そこはデンマークとドイツの国境付近で、
かつて戦争が絶え間なく行われていた歴史を持つ土地でした。
その地で私は、日本の森とは何かが違う大きな森に興味を引かれ、
まるで鹿に導かれるかのように、毎日のように足を踏み入れるようになりました。
その森は、日本の森とは全く異なる雰囲気と空気を持っていました。
さらに、驚いたのはその「色の少なさ」でした。
それまで、私にとって山や森は日常そのものであり、
深く考えたことはありませんでした。
しかし、そのデンマークの森に通い続けるうちに、
私の中で何かが少しずつ変わり始めたのです。
まるで、森の中で忘れかけていた感覚を手に取るように掴んでいくような感覚でした。
やがて日本に帰国し、改めて地元の森を見渡したとき、
その美しさに息を呑みました。以前の私には見えなかった光景が広がっていたのです。
それはただ美しいだけでなく、まるで森が語りかけてくるような力強さを感じました。
日常の中で見落としていたこの美しさに気づき、
見え方が大きく変わったことを実感しました。
そうして私はもう一度日本の森に足を踏み入れました。
そして、デンマークと日本の森を写真という形で比較することができたのです。
これらの写真は、私が2つの異なる文化や環境の中で再発見した「森の姿」と
その魅力を記録したものです。

























